小説・震災後

小説・震災後】読みました。
週刊ポストで連載しているのも、全て読んでいたのですが、1冊にまとまったのを改めて読みました。
ちょろっととはいえ、実際に体験したことが題材で、進行中の時代の中で読んでいるということもあってか、「小説」とは違う受け止め方をした気がします。

まいど禁じ手と知りつつも、当ブログでは最早おなじみになってしまってますが、私が強く感じた部分をピックアップ転記します。

p.44
「まだ決めるのは早い。日本は現場力の国だ。なんとしても危機を乗り切れ、法整備も含めて必要なものはすべて用意する。トップがそう言ってくれれば、現場は命に替えても不可能を可能にする。資源も信用もない敗戦国が、経済大国の仲間入りをできたのもその現場力のお陰だ」


p.67
 他のことならいい。嘘やごまかし、汚職が横行する政府であっても我慢はできる。だがこれは命に関わる問題だ。知らされるべき情報を知らされずに、命や財産を失うのは我慢ならない。必死なのは美希だけじゃない、おれだって弘人と千里を守るためなら必死になる。そこにどんなに過酷な現実があろうと、確かめなければ。子供たちの命だけはなんとしても守らねば--。


p.135
 脱原発という言葉に同種の無力感が漂うのは、そこに至る行程が明確でないからだろう。休耕田を利用したメガソーラー計画やら、一千万戸の家庭に太陽光発電装備を取り付ける計画やら、代替えの方策はいろいろ考えられてはいる。だが跳ね上がる電気代のコスト、結果として起こり得る産業の空洞化に対して、どうするのかという答は提示されていない。そんなことは起こらない、原発の発電コストが安いというのは推進派の嘘だ、というのが反対派の見解だからな。端から嚙み合っていないのでは、前向きな議論などできようはずもない。そんなところも、かつての安保闘争とそっくりだ。


p.216
「9.11、北朝鮮拉致問題…未曾有の事態が次々に起こって、状況は悪化していった。構造改革に加えて、イラクで人質事件が起こったのも大きかったな。あれ以来、自己責任という言葉が流行って、日本人は他人の行いに極度に不寛容になった。社会に迷惑をかける人間は抹殺されるべき……そうとでも考えなければ、同胞を見殺しにしたトラウマを償却できなかったんだろう


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さて、この作品には、福井作品を読んだことがある人なら、そうつなげましたかっていう恒例の仕込みがあります。

そして、巻末の解説には、石破さんが登場。中途半端に政治家色を出した内容だったのが残念。
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